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日本城検定の問題その1

2012/9/1(土)に行われた第1回日本城検定中級で、私が間違えた問題をいくつかご紹介します。筑前六端城なんて初めて聞きましたよ…
正解は白文字で書いてありますので、マウスで反転させて下さい。

26 世界遺産にも指定されている国宝姫路城には、重要文化財に指定されている建物が多数存在します。そのうち門は、何棟が重要文化財ですか。
(a) 5棟
(b) 10棟
(c) 15棟
(d) 20棟
正解 → (c) 15棟

73 大阪城の京橋門枡形内の巨石「肥後石」は畳約33畳敷の大きさを誇っています。この巨石を運搬した大名は誰ですか。
(a) 加藤清正
(b) 福島正則
(c) 黒田長政
(d) 池田忠雄
正解 → (d) 池田忠雄

93 慶長6年(1601)黒田長政は、領国防御として筑前六端城と呼ばれる支城を国境沿いに築きました。次のうち六端城でない城はどれですか。
(a) 若松城
(b) 黒崎城
(c) 直方城
(d) 鷹取城
正解 → (c) 直方城

日本城検定合格!

2012/9/1(土)にNPO法人歴史のかたりべ主催の第1回、日本城検定が行われました。
日本城検定公式サイト

長年溜め込んできた(?)城の知識をいざ試そうということで、勇んで中級に挑戦しました。
結果、100問中84問正解。合格ラインは80問正解なのでぎりぎり合格することができました。
仕事が忙しく勉強できない状態での受験でしたが、まあなんとかなるだろうと思っていました。確かになんとかはなったのですが、思ったより成績が悪い…甘く見すぎていました。

上級は第2回からの開催で、すでに中級を合格している場合のみ受験できるとのこと。最初の上級合格者の一人になることを狙っていますが、中級でこの調子だと上級は真面目に勉強しないと合格は難しそうです。

問題用紙と合格認定証(プラスチック製)
問題用紙と合格認定証(プラスチック製)
 

出題傾向

問題は4つの回答からの選択式で、出題内容は以下のようなものでした。
・写真から破風や瓦、門の金具の名称を選択する問題
・近年復元された城郭建築の写真から城名を選択する問題
・各城のエピソードにまつわる問題(例:安土城の蛇石、大阪城の肥後石、徳川家康が鯛の天ぷらを食べた城)
・築上技術に関する問題(例:南蛮造り、稜堡式、雁行)
・歴史上重要な舞台となった城に関する問題(例:戊辰戦争、文禄・慶長の役)
・現存する御殿の数や、城の設備の数(例:姫路城で重要文化財に指定された門の数、篠山城の馬出しの数)

上記以外にもいろいろな問題があり「広く、浅く」ではなく「広く、結構深く」といった知識が問われるという印象です。

実問題

今回の検定問題でこれは難しいと思ったもの(要は私が間違えたもの)を何回かに分けていくつかご紹介します。
正解は白文字で書いてありますので、マウスで反転させて下さい。

44 朝鮮半島の最西端にある光洋湾に面した沿岸に、宇喜多秀家、藤堂高虎を中心として築城を始め、突貫工事により短期間で完成をみた、慶長の役の際の城はどこですか。
(a) 蔚山城
(b) 順天城
(c) 金海竹島城
(d) 西生浦城
正解 → (b) 順天城

小田原城御用米曲輪発掘調査現地説明会

現在、小田原城の御用米曲輪では史跡整備のための発掘調査が行われています。2012年2月の発掘説明会から8月までの発掘成果の現地説明会が8月18(土)に行われたので行って来ました。

御用米曲輪については前回の2月の発掘説明会の投稿を御覧ください。
小田原城御用米曲輪発掘調査現地説明会

発掘現場の様子
発掘現場にはいくつかのトレンチ(試掘坑)が掘られ、それぞれについて説明が行われました。その中のいくつかをご紹介します。

出土品
出土品

・第1次調査:第1トレンチ
曲輪の北に位置し、昭和57年に行われた第1次調査のトレンチを最発掘したものです。礎石群が3箇所確認できました。中でも南側の礎石群は7間(約13メートル)以上の大型建物跡で、北条時代の当主居館あるいは城館の中心的建造物と考えられる規模のものです。一部に火災の痕跡も確認されており、永禄12年(1569)の武田信玄による小田原城攻めで、放火された痕跡の可能性もあります。

第1次調査:第1トレンチ
第1次調査:第1トレンチ

・第12トレンチ
曲輪の北に位置し、曲輪の入り口から最も奥まった場所です。曲輪の形を明確にするために設定されました。
調査の結果、土塁の裾を確認することができました。また、2つの「瓦積塀」、石垣と石列、7基の柱穴列に囲まれた砂利敷きの空間を確認することができました。「瓦積塀」はその名の通り瓦を積み上げて造った塀で、このような塀の出土例は全国的にも稀です。この塀こそ今のところ小田原城唯一の江戸時代の現存建造物ということになります。
この瓦積塀に囲まれた砂利敷きの空間は、焔硝蔵あるいは宗教施設であったと考えれらます。ただ、焔硝蔵だとすると他の蔵に近すぎるとのことでした。曲輪の最も奥まった場所に位置し、塀の丁寧な造りなどから祠のような宗教施設であった可能性が高いそうです。

第12トレンチ
第12トレンチ
瓦積塀
瓦積塀

前回の発掘調査説明会から約半年ですが、新発見が続いているようです。今回の目玉は小田原城初の江戸時代の現存建造物「瓦積塀」の発見でしょう。
また、北条時代の居館がこの場所にあったという可能性も出てきました。私個人としては本丸の発掘調査もして欲しいところです。北条時代に居館が御用米曲輪にあったのなら本丸には何があったのでしょう…
今後の調査に期待です。

小田原城の桜

今年の桜も見頃ということで、朝6時に小田原城に行って来ました。
朝も早いので人は居ないかと思いきや、私と同様に写真を取りに来ている方がたくさん居ました。
今年は桜の満開と休日、さらに好天にめぐまれました。

小田原城の桜その1
小田原城の桜その1

学橋の朱と桜のピンク、隅櫓の白が綺麗です。

小田原城の桜その2
小田原城の桜その2

馬出門と隅櫓を中心に撮影。

小田原城の桜その3
小田原城の桜その3

隅櫓を中心に撮影。

小田原城の桜その4
小田原城の桜その4

水堀を中心に撮影。中心の橋は馬出門に続くめがね橋です。

小田原城の桜その5
小田原城の桜その5

天守と隅櫓を一緒に撮影。

小田原城の桜その6
小田原城の桜その6

本丸に上がり天守と桜を撮影。

小田原城の桜その7
小田原城の桜その7

本丸の裏、屏風岩と呼ばれる辺り(今は遊園地)から天守を撮影。

小田原城の桜その8
小田原城の桜その8

その7と同じく屏風岩の辺りから撮影。

小田原城の桜その9
小田原城の桜その9

誰もいない遊園地と桜をモノクロで。モノクロにするとオシャレ度が五割増しくらいになる気がします。

小田原城御用米曲輪発掘調査現地説明会

現在、小田原城の御用米曲輪では史跡整備のための発掘調査が行われています。
2012年2月4日(土)に現地説明会が行われたので、ちょっと出掛けてきました。

御用米曲輪とは
小田原城本丸の北側に位置する曲輪で、江戸時代に幕府の蔵が建てられていたことからこの名前で呼ばれています。北条氏時代の様子は定かではありませんが、江戸時代初期に描かれた絵図には百間蔵と描かれており、北条氏の朱印状にも百間蔵という言葉が見られることから、北条氏時代から蔵があり、その形も大きく変わらなかったと考えられています。近世以降の小田原城で、最も北条氏時代の様子が残されている曲輪とされています。
明治以降は野球場や駐車場として利用され遺構らしさが失われていましたが、平成22年に駐車場を閉鎖し史跡整備のための発掘調査を行なっています。

発掘現場の様子
発掘現場にはいくつかのトレンチ(試掘坑)が掘られ、それぞれについて説明が行われました。その中のいくつかをご紹介します。

出土品
出土品

・第1トレンチ
曲輪の北東に掘られました。曲輪北側の土塁はこれまで北条氏時代以来のものと考えられていましたが、今回の調査で江戸時代に造られたものであることがわかりました。
以前は北東の曲輪上がクスノキに覆われた散歩道になっていました。

・第1次調査:第2トレンチ
昭和57年に行われた第1次調査のトレンチを最発掘したものです。底の玉石は戦国時代の遺構と考えられています。

第1次調査:第2トレンチ
第1次調査:第2トレンチ

・第4トレンチ
曲輪の南に掘られたトレンチで、曲輪南の法面と地盤高を確認するために設定されました。
調査の結果、関東大震災で崩落した土砂に埋もれた石垣が見つかり、さらにその下から大規模な掘らしき遺構が見つかりました。この掘らしき遺構は絵図にもない謎の遺構で、今後の調査で正体解明に務めるそうです。

第4トレンチ
第4トレンチ

・第7トレンチA区
曲輪の北一帯に掘られた第7トレンチはA区~G区に分けられて調査が行われています。A区は昭和時代に切通しとなった土塁の跡に設定されました。
調査の結果、北条氏綱・氏康時代の素焼き「かわらけ」が多く出土し、少なくとも土塁が氏綱・氏康時代にはなかったことがわかりました。
以前はここに駐車場の入口があった事を覚えている方も多いのではないでしょうか。

第7トレンチA区1その1
第7トレンチA区その1
第7トレンチA区その2
第7トレンチA区その2

・第9トレンチ
第9トレンチは曲輪の南の法面、生垣を抜根した際に集石が見つかったため設定されました。坂の上には関東大震災で崩落した鉄門の石垣があります。鉄門へ続く階段の側溝らしき遺構が見つかりました。ここは特に穴を掘ったわけではなく草や樹木に覆われていたため、遺構が埋もれていました。私も以前から気になっていて、いずれ鉄門跡まで登ってみようかと思っていました。特に立ち入り禁止にはなってなかったはずです…

第9トレンチその1
第9トレンチその1
第9トレンチその2
第9トレンチその2

・第10トレンチ
曲輪の南に掘られたトレンチで、野球場のフェンス解体に伴って設定されました。
調査の結果、石積みを伴う障子掘が見つかりました。この石積みと障子掘が同時代のものかどうかの判断は今後の課題だそうです。ちなみに現在の小田原城址公園内で障子掘が見つかったのは、馬屋曲輪の住吉掘に続いて二例目となります。

第10トレンチ
第10トレンチ

御用米曲輪整備計画
発掘現場での説明会の後、市民会館で御用米曲輪整備計画についての説明がありました。その内容をいくつかご紹介します。

・御用米曲輪の概要
中世小田原城の面影が残り、緑に囲まれた中に史跡が息づく
緑豊かな土塁に囲まれた曲輪
大手筋の石垣とは異なり、戦国時代の面影を残す土塁と掘の姿
明治時代以降、本来の形を失う
適切な管理を怠り、樹木環境が悪化

赤字項目については、今回の発掘調査の結果、現在の曲輪の様子は江戸時代に形作られたものであり、中世のものとはだいぶ様子が異なる可能性が高い。

・整備基本方針
土塁や平場の修景を基本とする
平面表示にとどめた整備
曲輪の形を明確にする
市街地の貴重な広場として活用

・植栽については植栽専門部会を開き慎重に検討を行う

質問事項
貴重な機会なので今後の小田原城史跡整備について質問してみました。

Q1  本丸周辺の関東大震災で崩れた石垣の積み直しなどは行うのか
A1  今後長いスパンで検討する。本丸南面(市立図書館側)の石垣については、そのままの形で滑り落ちており、江戸時代の石積みや排水口などの遺構を見ることができ、小田原城で江戸時代そのままの石積みを見ることができる貴重な場所。このまま保存する事も考えている。

Q2  御用米曲輪の整備後、次はどのあたりの整備を行うのか
A2  まだ明確には決まっていない。ただ、二の丸についてはいつまでも現状のイベント広場として使っていくか要件等。今後は八幡山古郭の史跡整備に力点を移すことも考えている。

以上、小田原城御用米曲輪発掘調査現地説明会のご紹介でした。
今後の小田原城の史跡整備計画に注目です。

2009年度富士総合火力演習

2009年8月31日(日)に行われ、昨年に続きこの年も行って来ました。
昨年とは打って変わって天気は上々。ゆっくり見ることが出来ました。

チヌークによる隊員の救出1
チヌークによる隊員の救出1

緊急時にはこのように隊員をロープにくくりつけ…

チヌークによる隊員の救出2
チヌークによる隊員の救出2

そのまま飛行します。この間も隊員は警戒を怠らず銃を構えています。

陸上自衛隊機甲部隊?
陸上自衛隊機甲部隊?

90式戦車、74式戦車、89式装甲戦闘車が勢ぞろいです。この車両たちが目の前で実際に動きまわるんですから、テンションも上がります。

観測ヘリコプター OH-1
観測ヘリコプター OH-1

国産の観測ヘリコプターで、コックピットの後方上部にはテレビカメラ、赤外線センサー、レーザ測距装置などが一体化した黒い塊が装着されています。

87式自走高射機関法
87式自走高射機関法

敵の攻撃機や攻撃ヘリから味方の地上部隊を守るための車両です。車体は74式戦車のものを流用しています。

91式戦車橋
91式戦車橋

変わり種の車両です。その名の通り緊急時には橋に変形します。橋の長さは20メートル、90式戦車も楽に渡ることができるとか。

2008年度富士総合火力演習

2008年8月28日(日)に行われた陸上自衛隊、富士総合火力演習の写真です。
朝から天気は土砂ぶりの雨、駅に友人と集合した時点で行くのをやめようかと協議したほどです。しかし、しばらくするとお互い意地になり予定通り御殿場に向かいました。

輸送ヘリ「チヌーク」
輸送ヘリ「チヌーク」

正式にはCH-47Jと呼びます。

74式戦車
74式戦車

陸上自衛隊国産二代目の戦車です。

90式戦車
90式戦車

陸上自衛隊国産三代目の戦車です。戦国自衛隊風味がします。

89式戦闘装甲車
89式戦闘装甲車

日本発の歩兵戦闘車です。

豪雨の中を疾走する90式戦車
豪雨の中を疾走する90式戦車

この天気ならではの写真です。

戦闘ヘリ「アパッチ」と多用途ヘリ「ブラックホーク」
戦闘ヘリ「アパッチ」と多用途ヘリ「ブラックホーク」

日本仕様になっていますが、かの有名な「アパッチ」と「ブラックホーク」です。

土砂降りということでどうなるかと思いましたが、結果としては雨ならではの写真が撮れてよかったです。
しかし、この雨の中黙々と任務をこなす自衛隊員の方にはほんとうに頭が下がります。